先祖返りの町作り ~無限の寿命と新文明~
第73話 最初の二つ名
これは少し先の話になる。
安価な紙と印刷技術の開発が、誰によって行われたのかがしだいに平民たちに広く知られるようになり、私は「本の父」という二つ名をいただく事になる。
ワシの量産が進んだ事で原価が下がり、印刷技術も加わって、本の価格が低下していくのである。
その業績を称えるためとして、とても名誉な二つ名をいただく事になる。
これはずっと後の話になるのだが、私にはこのような二つ名がどんどんと増えていく。
この「本の父」が、記念すべき最初の二つ名であった。
ちなみに、「耳長の悪魔」という不名誉なあだ名は、二つ名としてカウントしていない。